操体、操体の施術に関する質問

操体って何ですか?

一言で説明するのは、難しいのですが、当方のホームページでも紹介しておりますので ご覧下さい。

医師、橋本敬三師が創案され、今でも進化続けている癒しの体系です。 快適感覚、つまりきもちのよさを聞きわけ、味わうことによってボディの歪みを正し、バランスを調整え、治る力、治せる力(治癒力)を引き出してゆきます。   近々では「重心の不正を適正に」というアプローチも行っています。

「快適感覚をききわける」これが、診断、「快適感覚を味わう」のが治療です。
現在、未病医学としての操体と、健康体操の一種としての操体、あるいは操体法が混在しています。
「楽な方に動かして瞬間脱力」「PNFに類似したもの」(全く別のものですが・・・)という解釈があるようです。

その指導者がどのように(臨床未病医学として捉えているのか、健康体操として捉えているのかで大きく違ってきます。

現在、操体は進化を続けています。操体法の創始者、橋本敬三医師の時代の

「対なる動きを比較対照して、辛い方から楽な方に動かし、瞬間急速脱力をとらせる」分析(診断)方法を、第一分析(D1) どちらが楽か、辛いか(二者択一)

一つ一つの動きに快適感覚の有無を問いかけ、きもちよさがききわけられたら、それを味わう分析法を、第二分析(D2) きもちのよさが、ききわけられるか?一極微

動けない場合などには皮膚への接触によって感覚をききわけさせる第三分析(D3)があります。

第四分析(息診・息法)第五分析(未公表)もありますが、当方は全てを、受ける方の心身のレベルに合わせて、カスタムメイドの操体を行っています。

具体的にどのようなことをするのでしょうか?

問診の後、視診触診など事前のチェックを行います。

また、初診時に殆どの方に「足趾の操法」を受けていただきます。 裸足になっていただいての施術になります。原始感覚を目覚めさせ、あるいは蘇らせ、その後の施術がスムースに運ぶように調整します。

原始感覚というのは、端的に言えば「快か不快かききわけるちから」ですが、現代人は多かれ少なかれ、これが鈍っていることが多いのです。これを甦らせるのが、質の高い快を味わう、ということ(足趾の操法)です。
まず、これで、ベースを作ります。

それから操法にはいります。第一分析、D1’(ディーワンダッシュ。第一分析の進化形)、第二分析、第三分析、第四分析、第五分析など、多数の診断分析法がありますが、その方にとって最適なものを選択します。

操体には「動診」(動かしてからだの構造を診る)という独特の分析法があります。
東洋医学や各種療法は、優れた身体の診断法、評価法を持っていますが、それはあくまでも「構造力学上」(簡単に言えば、どこがどう歪んでいるか、どういうふうに歪んでいる人はどこが悪いのか、などという分類)に限られています。操体はそれに加えて「運動力学」つまり、「動かして、感覚(快不快)をききわける」という診断評価法があります。

歪みは外部から見ても判りますし、硬結は触れれば判りますが、動かしてみて、どんな感じなのか?という感覚分析は本人にしかわかりません。これが、操体の操体たる所以です。

また、動けない方などに対しても、操体は施術可能です。年令、性別、体格などによる適不適はありません。

(第二分析の場合)例えば、手首前腕の動きは、背屈、掌屈、尺屈、橈屈、外旋、内旋、牽引、圧迫の8つの動きがあります。私達は、その一つ一つの動きを、末端からとからだの中心腰(骨盤)、全身で表現していただくように誘導していきますが、その際、その動きに適った介助法があります。

妊娠中に受けてもかまいませんか?

外的な刺激療法ではありませんから、大丈夫です。 ご安心下さい。きもちのよさを味わって頂き、リラックスしていただけます。足趾の操法後、お腹の中で赤ちゃんが動いた、ということはよくあります。
私の師匠(三浦寛先生)は、逆子をよく治したとのことです。

乳児、幼児が受けても大丈夫ですか?

大丈夫です。小さな方ほど、きもちよさに対して敏感です。
お母さんがご希望の場合、家庭でできる乳児・幼児向けの操体をご紹介致します。

適応症は?

ご参考までに「操体の効用・適応症」をご覧下さい  

操体を自分で覚えたいのですが、施術を受ければ覚えられますか?

施術を受けるのと、実際ご自身で操法を行うのは、別物だとお考え下さい。
そもそも、アプローチの方法が違います。
ある程度の基礎は 専門家について修得するほうが早道ではないでしょうか。 また、自己流で誤ったものを行っているというケース非常に多く見られます。 ご自身でケアしたい場合はベーシック講習の受講をお勧めします。

また、本を見てもよく分からないという話も聞きますが、まず体験してから本を読まれたほうがいいと思います。

なお、出版されている書籍で農文協のものは、第一分析時代のものです。

間違っているとは言いませんが、昭和50年代(約半世紀前)のもので、現在とは社会環境などがかなり異なっており(からだの使い方、動かし方、生活様式、ストレス等)、多少は現代の環境に合わせた調整が必要だと思われます。

時間はどれくらいかかりますか?

初回の場合、カウンセリングなどを行いますので、余裕をもっていらして下さい 。
1セッションにつき60分が目安ですが、初めていらっしゃる場合には、もう少しお時間をいただきます。
初回は「診断(分析)」に時間を割きます。

どれくらいの回数が必要ですか?

個人のコンディションにもよります。
二回目から本格的な施療に入るのが理想です。 ある程度、加療が必要な場合もあります。
多いのは、最初は月二回、その後メンテナンスで月一度、というパターンです。
メンテナンスの場合、多くは「きもちよさを味わいたい」というご希望です。

近くに操体をやっている方はいませんか?紹介していただきたいのですが ?

よく、近くに操体実施専門施設はありませんか?というお問い合わせをいただきますが、きちんと修業した操体の専門家、実際専門施設が少ないのは事実です。  

御紹介するのは、基本的に私が存じ上げている先生方や、一般社団法人日本操体指導者協会認定の操体プラクティショナーや、東京操体フォーラムの実行委員です。  

★第二分析(きもちよさに従った動診と操法)、第三分析(刺激にならない皮膚へのアプローチ、渦状波)を、受けられるところは限られています。  

また、操体法をやっているといっても、操体専門なのか、他療法と一併用しているのか、アレンジして独自にやっているのか、講習専門なのか、 操体の考えに賛同して各種療法を行っているのか、同好会、愛好会でやっていらっしゃるのか、様々なケースがあります。

ホームページに「操体」と書いてあったけれども、操体をやってもらえなかった、という話も聞きます。   当方としては、信頼できるところをご紹介していますが、ご紹介の際には、先方にきちんとご連絡、もしくは紹介状を書いております。    

操体の「意識飛び」って何ですか ?

先日「操体って気持ちよくて失神するんですか」というお問い合わせを頂きましたが、操体では「失神」はしません。 操体で言う「快」は、性的(主に刺激的なもの)な快とは違います。

失神というのは、いわゆる脳貧血で失神とは血圧が異常に低下するなどの理由で、脳全体の血流が一時的に低下するために引き起こされる意識消失の事を言う。 通常、数秒から数分以内に後遺症なく回復します。 一般には「気絶」、「気を失う」、「脳貧血」と呼ばれる症状です。  
「気持ちよくて失神」というと「AVではないんだけど」と思いますが、操体を受けている時に、意識がふっと飛んで、一瞬の深い眠りに入ることです。意識ははっきりしているのに、からだは眠っていてイビキをかいている、ということもあります。
意識飛びは、深い休息をもたらします。